2009/01/05

岡崎市中央図書館

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オットーさんの会社も始まり、今日からいつもの日常に戻りました。
今日から仕事の人がほとんどだと思いますが、長い休みの後なので、あんまり無理しないでくださいね~。

上の写真は、岡崎市の中央図書館。私のお気に入りの場所です。
ここは複合施設になっていて、蔵書の数はもちろん、会議室、自習室、カフェ、岡崎市歴史資料館、ジャズ資料館、などがあり、とにかく綺麗でスゴイ。

昔から図書館の独特の静けさと空気が好きで、岡崎に来てからも真っ先に場所を確認したものの1つなのです。
ここにいると時間を忘れてしまいますね。

会社に通っている頃は、本と音楽は通勤のお供だったので、かなりの量を読んでいましたが、家にいるとなかなか読む時間がなくて、最近はほぼゼロに近い・・・down

テレビも大好きだけど、活字で小説を読んだ時の自分で勝手に頭の中で情景や登場人物の顔を想像したりするのも楽しいのです。
また読書復活しよう!!

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2008/10/01

野菜の便利帳

野菜の便利帳  板木利隆 / 高橋書店

野菜の便利帳
amazonで注文してから、10日間待ってやっと今日届きました。

スーパーに行けば野菜の旬のものが安くなっているので何となくは分かっていても、1年中置いてあるものが多いので、本当のところはよく分かっていません。
でも、これを読めば一目瞭然eye

料理本とはまったく違って、私達が普段、口にしているものについて、いろいろな情報を教えてくれます。
原産国、栄養成分、エネルギー量、おいしい時期、種類、選び方、保存方法、おいしい食べ方、裏技、その野菜がどのようにできているのか、など、写真とともに、信じられないぐらいの情報量なのです。

さらに、野菜(その中でも葉っぱ類や根菜なども分かれている)、果物、きのこ、香草など、細かく分類されていて、見やすいし、分かりやすいのです。

とにかく写真もきれいで、すごく美味しそうhappy02だし、役に立つ情報が満載で、見ていて本当に楽しいnote
今すぐにスーパーに行って、野菜をじっくり見たくなります。
非常にオススメの一冊sign01

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2008/09/25

火車

火車  宮部みゆき / 新潮文庫

休職中の刑事の親戚が、婚約者がいなくなったので探してほしいと頼んでくることから、この物語の長い長い人探しが始まります。

捜査を進めていくうちに意外な事実がどんどんわかっていくのですが、そのたびに次はどうなるの!次はどうなるの!と私もすっかり刑事になったつもりでドキドキしました。

カードローンと消費者金融のスパイラルにはまる人の気持ちはあまり理解できないけれど、そうならざるを得ない社会背景もあるのだと思います。
破産宣告は本人じゃないとできない、結婚して苗字が変わっても、その住民票からすぐに分かってしまう、住民票を取得するのは厳しいチェックがないので、本人じゃなくても簡単に取得できてしまう、など・・・。

多重債務者は、それを1つ解消するためにまた新たな債務を重ねる・・・その怖さはこの本によって十分に理解できます。
だけど、人を殺してまで他人の人生をのっとるというのまではさすがに理解しがたい。
でも、実際にそういう事件もあるわけだし、いつ誰がどっち側になるかなんて分からないんですよね。そう考えると、とても怖いことです。

ただのミステリーというわけではなく、宮部さんならではの、人物の心の変化が巧妙に描かれていて、だから登場人物の心の動きの過程がよく分かるのです。

よく分かって、本の中に入り込めるんですけど、最後は・・・すっきりしないです。
ここから知りたいことがたくさんあったのに。う~ん・・・wobbly

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2008/06/24

女の勲章

女の勲章(上・下)  山崎豊子 / 新潮文庫

私は山崎豊子さんの作品が好きでよく読んでいます。しばらく読んでいませんでしたが、久しぶりに復活です。
彼女の作品は、綿密な取材による事実関係が細かい描写で描かれていて、さらに人間のいい部分も汚い部分も包み隠さず描かれているので、登場人物がとても個性を持って魅力的に描かれるのです。

戦後の船場出身のお嬢様である主人公が、服飾デザイナーの頂点にのぼりつめるのですが、その中で男女のドロドロとした関係、女同士の欺瞞や嫉妬、マネージャーの男との駆け引きなどの中に埋もれ、もがき苦しんでいた。
その時、やっと女の幸せと心の安らぎを知った彼女は、すべての事を清算しようとするが、どつぼにはまっていて・・・という話。

デザイナーという特殊な世界にいるからではなく、女同士の嫉妬や男女関係のもつれは、どこの世界にもあることだと思いますが、それを分かった上で読んでも、もう胸が痛くなるというか、皆自分の利益を守るのに必死だということがひしひしと伝わってきて、切なくなります。

信頼していた弟子だって、腹の中では何を考えているのか分からず、いつ裏切られるか分からない現実。
彼女のためだと言って、学校を大きくすること、デザイナーとして有名にしてくれるために精力的に駆けずり回ってくれたのにもかかわらず、すべては自分の商才を試したいだけだったという現実。
初めて彼女が愛する人に出会い、心から安心できる場所を見つけ、2人で幸せな再出発をするはずだったのに、結局、その人は自分の保身に走ったという現実。

すべては、彼女の虚栄心が招いた結果ではあるけれども、ラストは、何とも言えない虚無感というか、救われない・・・

題名にもなっている「女の勲章」って何なのでしょう。
この物語の中から、私が納得する勲章を探すのは困難でした。
本当に、何が女の勲章なんだろう。

私は基本的に、主人公の彼女のように男性にべっとりと寄りかかったり、すがったりするのは得意ではないし、好きではないので、彼女の考えが甘いと読みながらずーっと思っていました。
だから、実は彼女にはあまり同情できないのです。
人間関係がドロドロすぎて、読み終わった後、どっと疲れが出ました・・・。

ただ、複雑に絡みあう話ではありますが、早くページをめくりたくなるほどスリリングな展開を、分かりやすく、話の中に読者を引き込んでしまう表現力は、さすがです!

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2008/06/10

サクリファイス

サクリファイス  近藤史恵 / 新潮社

2008年の本屋大賞ノミネート作品。

表紙の絵にも描いてある通り、自転車のロードレースの話です。
ロードレースというのは、あまりなじみのない競技で、ルールも何も知りませんでした。

レースではチームの絶対的なエースの人を勝たせるために走るアシストという人たちがいます。
エースの風よけになったり、敵のスピードを狂わせるために猛スピードで駆け抜けて行ったり、エースの自転車の部品が壊れれば、自分のものと交換したり・・・とにかく、エースが勝つために自分の順位をも犠牲【サクリファイス】にして走る役割の人なのです。

ここで、題名のサクリファイスとはこういうことなのか、と思いました。

ただ・・・
題名のサクリファイスに隠されている意味の深さはラストにならないと分かりません。

自己犠牲の精神というのは、何だかとても日本人的な感じがしました。
外国のチームも同じ役割の人は当然いるわけなので、日本人のチームだからというわけではないと思うのですが、個人競技ではない確実にチーム戦のロードレースには欠かせない存在なのです。

アシストだって、記録を残したい!エースの座になってみたい!などと欲望も出てくると思います。
この本は、アシスト役の主人公のそういう事が頭の中に浮かぶ人間的な部分と、徹底して紳士的にアシストをつとめあげようとするプロの部分との不安定さの描写が絶妙。

誰もが持っているこの不安定さによる人間関係の微妙なずれや疑惑が、衝撃的なラストにつながっているわけです。

「サクリファイス」とはこういうことだったのかflairと驚くばかりです。本当にビックリ・・・

読み始めたら、一気に本の中に読み手を引き込む描写と、ストーリーの構成は、見事としか言いようがありません。
さすがミステリー部門。さすが本屋大賞ノミネート。

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2008/05/09

夢をかなえるゾウ

夢をかなえるゾウ  水野敬也 / 飛鳥新社

友人が面白いと言っていたのを聞いて、興味を持った本です。
作者の水野さんは、私と同じ年。
彼の本は読んだことがなかったけれど、DVDで人の怒らせ方を描いている映像は観たことがあって、大爆笑したのを思い出しました。
だから、彼の本ならきっと面白いだろうなぁ~ぐらいの軽い気持ちで読み始めました。

優しく小説風に書いてある自己啓発本になるのでしょうか・・・?
何かしたいのに何もできないでいる主人公が、インドの象の形をした神様ガネーシャに1つずつ課題を出されて、クリアしながら自分について考えるという話です。
「人生で成功するには」ということが、全然押し付けがましくなく、さらっとなるほど~と思わせてくれます。
関西弁のガネーシャが最高good

難解なことをする必要はなくて、重要なことはいたってシンプルなこと。
でも、そのシンプルなことというのが、実は一番日常生活で忘れがちだったり、実行するのが難しかったりすることなのです。
人が何を欲しているのか考える、笑う、感謝する、自分の良い所を見つけてみる、時間の使い方などなど・・・。

普段の生活の中で、何気なくやっているようで、実はそんなに真剣に深く考えてもみなかった事を考えさせられると、最初は難しく思えても、一歩踏み出してしまえば、新たな発見や自分の中の変化が実感として分かるので、だんだん楽しくなる。

この本の主人公は「人生で成功したい」と言って、この課題をこなしていましたが、成功するためだけじゃなくて、生きていく中でとても大事な事なのだと思います。
これが出来れば、きっと「幸せ」をたくさん感じられるんじゃないかなぁ。

この本は今年、ドラマになるそうです。
ガネーシャは誰かなぁ~。浜ちゃんかな。キム兄かな。
僕は誰かなぁ~。加瀬亮さんかな。

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2008/04/17

閉鎖病棟

閉鎖病棟  帚木蓬生 / 新潮文庫

作者の帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)さんの作品は、「アフリカの蹄」を読んだことがあります。
その時に、描写がリアルなので、作品の世界の中にぐんぐんと引き込まれていったのを覚えています。
今回の作品もまたそれと同じで、一気に作品の中に入り込んでしまいました。

重い過去を持ち、世間や家族までもから拒絶されながらも、懸命にがんばって生きようとする患者達のいる精神科病棟の話です。
この病棟で事件が起こってから、その平和な日々が壊れ、患者達の中の何かが変わっていく様子が描かれています。

この小説の作者は、もともと会社勤めだったが、社会人になってから医学部へ入りなおし、今も現役の精神科医として勤務しています。
だからなのか、内部の患者の言葉で描かれたこの本は、とても淡々としていて、でも暖かい言葉でつづってあるのでしょう。

この小説が書かれた時代背景では、まだまだ精神科に通っていたり入院したりしているだけで、世間の目も冷たかったのではないでしょうか。
今では、地域との共存ということが注目されていますが、この時は世間から隔離され、街に出れば悲しい言葉を投げかけられていたようです。

閉鎖病棟にいるといっても、一くくりにはできず、患者達は、患者である以前に1人の人間なので、当然、個性にあふれています。
そして、精神を病んでしまった背景もさまざまです。
そういうことは、当たり前のことなのですが、家族の人でさえも迷惑をかけられたくないの一点張りでなかなか理解できないことなのです。

それでも、「自分」を取り戻すために一生懸命に生きているチュウさんや秀丸さんの姿に、これが人間の本来の姿なのだ、という作者の想いが重なるような気がしました。

事件が起こってからの展開は、涙なくしては読めません。
秀丸さんの手紙の中には、愛のある言葉があふれているし、チュウさんの言葉の中には、優しさがあふれています。
最後のチュウさんの行動は、「人として認められた」という喜びの心の底からの叫びだと思います。

彼らの優しさや強さには、脱帽。
閉鎖病棟にいる患者だけでなく、閉鎖されていない世界にいる私も、前を向いて一生懸命になる勇気をもらえた気がします。

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2008/04/08

ディズニーリゾート150の秘密

ディズニーリゾート150の秘密  TDR研究会議 / 新潮文庫

本屋さんで思わず手にとってしまった一冊。
2003年に発売された本なので、ディズニシーのこととか、タワーオブテラーのこととか、若干情報が古い気もしますが、そこは目をつぶれば、楽しめるのではないかな、と思います。

ディズニーランドもディズニシーも何回も行ったことがあるので、本の中で描かれている描写があれば、頭の中に景色が浮かぶから読んでいて、とても楽しいです。

キャスト達がいる建物の話とか、外国人ダンサーの話とか・・・結構、内部事情に突っ込んだ部分が書いてあったり。
ディズニシーは、アメリカのボツ企画が実現したものだった、などアメリカ・フランス・日本の違いが書いてあったり。
VIP用の隠し扉があり、その中に潜入した時の話が書いてあったり。

「えぇ~知らなかった~」という情報も盛りだくさんです。
池の中にコインを入れる日本人の風習により、イッツ・ア・スモールワールドやジャングルクルーズなどの水のあるところには、必ずお金が入っていて、それは錆びる前に回収し、恵まれない子供達の施設や基金に全額寄付されているそうです。
こんな事、全然知りませんでした。さすが、夢の国ディズニーリゾートですねっgood

無理矢理150個の秘密を入れた感じがしなくもないし、もしかしたらちょっと大げさに書いてあるのかもしれないし、どこまで本当かは分からないけれど、ディズニーにかける想いと調査力は、ただただ感心してしまいます。

ディズニーシーの「シンドバッド・セブン・ヴォヤッジ」のシンドバッドの声を唐沢寿明さんが吹き替えしているなんて知っていましたか?
次回、TDLかTDSに行った時は、ここに書いてあるような細かい部分を絶対に探してみようbleah

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2008/02/18

添乗員騒動記

添乗員騒動記  岡崎大五 / 角川文庫

作者の岡崎さんはフリーランスの添乗員。

昔は、添乗員さんは仕事とはいえ、いろんな国に行けて観光までできて、すごく良い職業だなぁ~と思っていた時期もありましたが、これほど大変な仕事ってありませんね・・・。

お客さんだって、みんながみんないい人だけではない。
一癖もふた癖もある人が結構いて、すべて添乗員任せにする人、わがまま言い放題の人、何かにつけて文句を言う人、etc・・・。
そういう人が1人でもいるだけで、他のツアー客にも影響が出てきてしまいます。

私が添乗員だったら、余計な事はせず、とりあえず何事もなく無事に全員が日本に帰ってこれるようにということだけが先行してしまうでしょう。
でも、岡崎さんは、無事に帰ってくるのは大前提で、とにかく楽しんでもらうというのをモットーにして添乗されています。
知識も豊富だし、現地の人達とのコミュニケーションも素晴らしいし、何とかその土地に触れてもらおうと一生懸命なのです。

私は添乗員付きのいわゆる「ツアー」というのは、この間の南米の時が初めてでしたが、その時の人は、たまたま私と同じ年だったのもあって、いろいろと話していました。
彼女は、「図太い神経でないとこの仕事は無理」と断言していましたが、この本を読むとその意味がよ~く分かります。

突発的なトラブルに対して、どう対処していくか、嘘か本当かは分からないけれど、添乗員の本音がちらっと見られて、面白いと思います。
いろんな国の事情も少しは分かるし。

こんな添乗員さんがいたら、ぜひ参加してみたいなぁ~と思いました。

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2008/01/29

しゃべれども しゃべれども

しゃべれども しゃべれども  佐藤多佳子 / 新潮文庫

噺家の主人公、今昔亭三つ葉は落語の芸の上達がいまいちで伸び悩んでいる。
そこに、悩みや問題を抱える4人がやってきて、落語を習う、という大筋はそんなお話。
でも、作者の絶妙な言葉と、豊かな表現で、読んでいる私の頭の中にも情景がぱーっと浮かび、その場にいるかのような気になるし、何よりもストーリーが抜群!!

どもりに悩まされている気弱なテニスコーチのいとこ、無愛想で素直に言葉がでてこない美人OL、関西弁をしゃべる事で学校でいじめられている小学生の男の子、話下手で仕事にならない野球解説者(元プロ野球選手)・・・と、その4人の登場人物は、年齢も職業もばらばら。
彼らの唯一の共通点は、「言葉が問題で、今の生活に悩みを抱えている」ということ。

そこで、彼らは噺家である三つ葉のところに落語を習いにくるのです。
落語を習ったからといって、今までの性格が180度変わるわけではないけれども、悩んであがいている今までの生活から脱却するための一つのきっかけを求めていたのかもしれません。

言葉や人とのコミュニケーションで悩むことは、誰にだってあること。
私は小学校を3つ変わったこともあり、大阪から東京に戻ってきた時は、本当に言葉に苦労した経験を持っています。
子供は素直に言葉で表現するため、裏を返せば、すごく残酷です。

要領が悪くて、不器用でも、結局は、自分を受け入れて前に進んでいくしかないんですよね。
これでいいんだ、という自信ができれば、ちょっとずつでも動き始めるんですね。

登場人物の一人一人、全員が愛おしくなり、応援したくなる。
そして、私たちも彼らから精一杯の勇気をもらえる。
読み終わった後の爽快感、満足感は、No.1だと思います☆

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2007/12/27

面白南極料理人

面白南極料理人  西村淳 / 新潮文庫

平均気温マイナス57℃。ウイルスも生き残れないような極寒の地、南極。
その南極のドーム内に隔離された9人の男の任期中の生活が描かれた作品です。

マイナス57℃というのは平均で、最も寒い冬になると気温はマイナス80℃。ここまでくると想像を絶する世界になるのだと思います。
気温が低いということだけではなく、南極ドームは、標高3800メートルという高地にあるため、酸素も薄く、しかも太陽もあまり出ないという非常に過酷な場所なのです。

ここに参加しているのは、海上保安庁の人(筆者)、気象庁の人、国立極地研究所の雪氷学者と気象学者、大学の大気学者、病院のドクター、共同通信社の記者、自動車会社の機械担当者、雪氷部門のサポートの人の9人。
出身も仕事も様々です。

どこにも逃げ場のない、過酷な条件下にあっても、彼らは決して「楽しむ」事を忘れていない。
何かにつけてパーティー。時にはありえないほどばかばかしい事を思いついて、実際に行動に移したりもする。例えば、極寒の屋外でジンギスカンとか。一気に食べないと、お肉もビールもすぐに凍ってしまうぐらいの寒さなのに!

南極ドーム内で作られる料理も、それはそれは豪華なものばかり。
厳しい環境の中で、皆が楽しんで生活できているのは、毎日の美味しい食事というのが理由のうちの1つであることは確実だと思います。
限られたものの中で、工夫しつつ、美味しいものを作る。難しいことなのだと思いますが、彼らは、「こうしたらどうなるかな」「こうしてしまえ!」と、その状況をとても楽しんでいるみたい。
そのひらめきと創作意欲に感心しっぱなしです。

どんな環境に置かれても(特に南極のような特別な環境では)人間の食は基本だし、それがあれば心が満たされる感じがします。
食って、精神的安定を保つのにも重要な役割をしているんですね♡

男ばかりの少人数で、しかも仲間割れしようものなら、生きていけない環境の中で、皆で何とか盛り上げて、楽しく過ごし、日本に無事に全員で生還しよう!という絆が感じられます。

ただ飲んで食べて騒いで・・・だけではなく、それぞれに課せられた任務である観測も極寒の中、きちんとこなしているおじ様達(それがメインなのですが)。
すごくたくましく、精神的に強い男達が、格好良く見えてしまいました♪

小説というより、日記をそのまま本で発行したような文体で書かれているので、軽く読めてしまいますよ☆
考え方一つで大きく気持ちが変わります。
「楽しむ」事を忘れずに、来年もいろんな事にチャレンジしようと思いました。

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2007/11/20

明日の記憶

明日の記憶  荻原浩 / 光文社文庫

渡辺謙さんが主演した映画で有名になった話の原作です。
50歳で若年性アルツハイマーと診断された広告代理店の営業部長の話。
必死で事実を受け入れてがんばろうと生きる姿が、より恐怖と切なさを感じます。

萩原浩さんというと、「神様からひと言」(←コチラ)もそうですし、ちょっと面白い内容の本というイメージがあるのですが、今回はとてもシリアスな内容。
でも、非常に分かりやすく、誰もが主人公と同じ目線でいられるように描かれているので、物語に一気に引き込まれていきます。

ある日突然、記憶が徐々に失われていく。どんどん物事を忘れていく。
忘れるという表現は正しくないかもしれませんね。「忘れる」のは、「覚えている」という前提があるからこそ、なのであって、この病気の場合は、「忘れている」ということの認識もなくなり、最初からないものになるので、「記憶がない」になるのでしょう。

約束事や仕事のことはもちろん、自分の周りの家族や友達も、その人達との思い出も記憶からなくなってしまい、最後には自分のことさえも記憶から消えてしまう・・・。
記憶がないという事に一瞬気がついた時、どれだけの絶望感なのか。どれだけの恐怖なのか。
これは実際に体験しなければ、「分かる」なんて軽々しい言葉は言えないのは理解していますが、作者の文章を読んでいると、主人公の気持ちが心の中にズドンと入り込んでくるのです。
病気と正面から必死で闘っているのに、記憶が消えていく事は止められない。
これほど冷酷非情な事というのは、世の中に他には存在しないのではないでしょうか。

ラスト数ページの胸が痛いという感情以外の何ものでもない結末に号泣してしまいましたが、「自分の記憶は失われても、自分の過ごした時間は、一緒に過ごした人の中に残っている」という言葉に少し救われたような気がしました。

両親がなったら・・・?オットーさんがなったら・・・?私がなったら・・・?
そういう事を考えずにはいられないけれども、それよりも、まず「生きている」事を毎日実感して、幸せの記憶を脳に強く印象付ける事も大事なのではないかな、と思いました。

「ご飯が美味しい」「テレビが面白い」「外が寒い」「お布団が暖かい」「太鼓の振動が伝わる」「エイサーで筋肉痛」
日々の生活の中で【生きている】を感じられることが溢れている事を、今さらながら再認識しました。

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2007/11/05

ブス愚痴録

ブス愚痴録  田辺聖子 / 文春文庫

南米までの30時間の移動距離に備えて、成田空港で本を探していた時、あまりの衝撃的な題名の本だったので思わず手に取って、お買い上げしてしまいました。
今まで読んだ事のないタイプ、というか、手に取ったことのないタイプの本です。

40歳代の男女の関係を描いていて、9つからなる短編集。
男性の視点からすべての物語が語られています。

天女だと思って惚れ込んでいた女性(40代だと思っていた)に逃げられ、実は60過ぎの女性だった事が分かってしまった男性の話とか。

性格がきつくて、何にでも意見する妻との生活に疲れた男性が、知り合った若い女性の家へ通い始めて、心のやすらぎを得ていたところに、実はその女性が17歳の高校生で、結局、くつろげる場所を失ってしまった話とか。

奥さんが地域活動(老人ホームに車椅子を寄付するためのバザーや、原子力に対しての何とかなど)に力を入れて、寂しい思いをしている男性の心理とか。

田辺聖子さんは女性なのに、こんな事書いていいのぉ~?!というぐらい男女の考え方の違いや、女性の嫌な面も率直に描かれています。
たぶん、女性だから、嫌な面も考える事もよーく分かるからこそ、書けるのでしょうね。
実際に、読んでる途中に何度「あ~、こういう人いるかも~」と思ったことか!思い当たる事があると、ちょっと胸が痛くなる物語です。

男性が寂しげな話が多いですが、まったく暗いものではなく、どっちかというとコミカルに描かれています。
とにかく、簡潔で、分かりやすい文章なので、さらさら読めてしまいます。

本の題名を見た時は、完全に女性側の視点で書かれた本だと思っていたら、実際に読んでみるとそうでもなく、どちらかというと、男性から女性に対しての愚痴(?)というか・・・。
年代的には、まだ私には遠い話、といっても、あと10年ぐらい。
日々の生活の中で気をつけていかないと(´-ω-`)

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2007/09/14

聖の青春

聖の青春  大崎善生 / 講談社文庫

幼い頃から、ネフローゼという腎臓の難病と闘いながら、将棋にのめり込み、29歳で亡くなった棋士、村山聖(さとし)さんの壮絶な生涯を書いたノンフィクションです。

子供の頃、病院のベッドの上で、周りの子供たちの死に直面する中で、将棋の本と出会い、そこから村山聖という棋士の人生が始まりました。
異常なまでの集中力と、異常なまでの勝ちへのこだわり。

天才棋士と言えば、羽生善治を思い出す人が多いでしょうし、知名度も高いでしょう。将棋を知らなくても、羽生さんの事は知っている人が多いのではないでしょうか。
「東の羽生、西の村山」と言われるぐらい、この村山さんはすごい人だったのです。
「怪童」と呼ばれ続けた彼は、将棋に対して、まっすぐで、誰もがその純粋さに惹かれ、勝負に対しての態度も素晴らしいものだったそうです。

「名人になる」
この言葉が、彼を何度も何度も将棋の勝負の場へ引き戻させ、生きる支えになっていたのだと思います。

自分には時間がないと言い続け、だからこそ常に、「勝ち」にこだわり続けた。
文字通り、命を削って将棋のこまを指していた彼の生き方は、他の棋士にも大きな影響を与えています。
特に、師匠の森先生との関係は、本当に素敵なのです。語ることは何もないぐらい、その2人に流れる空気感がたまらなくお互いを癒し、励ましているのが分かります。

命あるものは殺してはいけないという思いから、髪の毛や爪も切ることを嫌がるのですが、将棋や自分の命に関しては、勝つか負けるか、白か黒か、生きるか死ぬかのどちらか・・・という鬼気迫る想いに支配されています。
これもすべて、幼少期の病院での体験や自分の病気との闘いが、彼をこのような思いにさせているのだと思います。

29年という短い人生。私には、29年分以上生きたぐらいの濃い人生だったと思えるのですが、果たして、彼はどう思っていたのでしょう。
名人になる夢は破れ、きっと自分の病気を恨んだ事もあるかもしれない。でも、そういう事は一切表には出さずに、与えられた人生を精一杯生き抜き、確実に周囲の人の心の中に何かを置いて行ったのではないか、と思います。
普通の人なら、これができれば何も後悔はない、と思うところでしょうが、彼はひたすら「名人」のために身体に鞭を打ち、将棋を指し続けていたので、夢半ばにして最期を迎えた時、何を思っていたのかと想像すると、胸が痛くなります。

会社の行き帰りの電車の中で読んでいたけれど、涙がこぼれ落ちそうになっては、いったん本を閉じ、でも続きが気になってまた本を読み出し、そして涙が溢れて本を閉じる、と何回も繰り返した一冊でした。

将棋を知らなくても、何の問題もありません。私だって、将棋の事は全く知らないので。
ただ、村山聖という棋士の生き様を多くの人に読んでもらいたな、と心から思えた素晴らしい作品だと思います。

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2007/07/10

神様からひと言

神様からひと言  荻原浩 / 光文社文庫

主人公は、大手広告代理店を上司と喧嘩をして辞め、転職した会社では、入社当初は広告宣伝部に配属されたけれども、そこでも上司と口論となり、リストラ対象者の掃き溜め「お客様相談室」(この本の舞台)へ左遷となります。

社会人の経験があれば、「あぁぁ、いるいる」「あぁぁ、あるある」っていう事ばかり。
部下に仕事をさせておきながら、お手柄は自分のものという上司。責任を逃れたくて、言い訳ばかりする上司。面倒な事には巻き込まれたくない、という同僚。
おそらく、誰だって、怒りがこみ上げてきた事ぐらいあるでしょう。私は何回もありますよ。
理不尽な事ばかり言われたり、大人なんだからさぁ、考えようよ・・・という事ばかり起きたり。

登場人物が、クセはあるけど、とても魅力的で、憎めないんです。
誰だって、強くないし、表面はへらへらしてても心の中には何か悩みを抱えているだろうし、ずるい考えが浮かぶ時だってあります。
でも、そういう事から目をそらさないで、もがきながら生きている感じが共感できるからこそ、お客様相談室のメンバーをすごく応援したくなる。
途中から、どんどん萩原ワールドに引き込まれ、一気に読み終わってしまいました。

今、いる場所で、できる事を精一杯がんばるという基本的な事、そして『希望』がたくさん詰まった本だと思います。

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2007/05/28

女性の品格

女性の品格  坂東眞理子 / PHP研究所

この本は、前に私の母が荷物を送ってくれた時に、ひっそりと入っていた本です。
読めということなのでしょうね・・・きっと・・・。
最近、ベストセラーにもなっているんですね。知りませんでした。

マナー部分、話し方部分、外見部分、暮らしの部分、人間関係の部分、行動の部分、生き方の部分に分けて書いてあります。
目次に書いてあるものを少し挙げてみると・・・
礼状をこまめに書く、ネガティブな言葉を使わない、インナーは上質なもの、花の名前を知る、怒りは顔に出さない、独りの時間を美しく過ごす、権利を振り回さない、etc。

それぞれの部分から、1つずつ挙げてみました。
もっともっといろいろと細かく書いてあるのですが、ここに書いてあるものだけでも、「できてない、私・・・」というのがちらほら。

本に出てくる事は、「忙しい」が理由にならないことばかりです。
その言葉を言った時点で、すでに余裕がなく、品格が落ちるんですって。
いたたたた・・・(>_<)

全部を鵜呑みにする必要なんて、全然ないのも分かってるし、納得できない部分もあります。
この本は、この作者の考える「女性の品格」を書いているから当然なんですけど。

だけど、納得できる部分で、私ができていないところもあります。
1日にして身につくものではなく、日々の生活の中で気をつけていかなければならないことばかりなので、ちょっとずつ日常に取り入れながら、努力してみようかな、と思いました。

それが、素敵(強く、優しく、賢い)な女性になるための第一歩につながるのかな。
人それぞれ、「素敵」の定義は違うかもしれないけど、自分が思う素敵な女性になるのって、一生のテーマな気がします。

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2007/05/17

ゴッホは欺く

ゴッホは欺く(上・下)  ジェフリー・アーチャー / 新潮文庫

私は、ジェフリー・アーチャーが好きで、この人の本はほとんど読んでいます。
彼の本は、3パターンあって、
①業界でトップをめざす2人の主人公の対立を描いている時代小説的伝記のような話 
②政治的な話を織り交ぜながら、サスペンスと冒険ものを融合したような話
③短編小説
この3つを、順番に執筆しています。
今回の久しぶりの新作は、私の好きな②のジャンル。友人から譲り受け、一気に読んでしまいました。

9.11のテロ事件から物語は始まります。
まず、彼がそこにいたのではないか、というぐらい緻密な描写がリアリティあふれていて、驚きました。彼の作品の醍醐味は、この引き込まれる文章なのですが、訳者の力量もすばらしいものだと思います。

あとは、言うまでもなく、ゴッホの絵をめぐって、壮大な物語が展開されるわけです。
(これから読む人がいるかもしれないので、本の内容は伏せておきます。)

面白くて、一気に読めるんですけど、以前の同じジャンルの彼の本からすると、ちょっと先が読めすぎるというか、何といいますか・・・。
今までの作品(特に『百万ドルを取り返せ!』とか『大統領に知らせますか』とか)は、念入りに伏線が張られていて、後半で一気にわぁーっとクライマックス。ドキドキしながらページをめくる作品が多かったのです。
今回の作品は、ちょっとそれに比べると劣るかなぁという感じです。

でも、トリックは、さすがと思わせるし、テンポがいいし、やっぱり面白い事は間違いなしです。どっちなんだ、って面白いんです!
一気に読めるというだけでも、アーチャーワールドに引き込まれてる証拠ですね(笑)

次は順番的には、短編小説です。いつ頃出版されるかな。

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2007/05/14

買ってしまった

今日、お昼休みに本屋さんに寄ったら、全然見るつもりはなかったし、買うつもりもなかったのですが、なぜか購入してしまいました。

100万人が選んだ大絶賛おかず

日頃、お世話になっているCOOKPAD。
献立を決める時に、メニューのひらめきの参考に使っています。たまに、そのままレシピをお借りする事もありますけど。
冷蔵庫の中にある材料を、2、3個入れれば、それを使ったメニューが沢山出てくるので、困った時はCOOKPAD。これを合言葉に頑張っているのです。

そのCOOKPADの中でも、特に人気のあったメニュー102品が厳選されて、本になっているのです。

今まで通り、ネットで検索すれば出てくるメニューなのですが、買っちゃった(・ε・)
ついつい手が伸びてしまいました。
まぁ、この本だと、大好評のメニューばっかり載ってるはずなので、片っ端からレシピ通りに作ってみるのもいいかな。ネット検索の手間が省けると言えば、省ける(かも)。

今、話題沸騰の「こうちゃんの簡単料理レシピ」も気になっている今日この頃でした。
(↑流行りもの好き・・・)

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2006/12/21

さむがりやのサンタ

さむがりやのサンタ  レイモンド・ブリッグス / 福音館書店

これは絵本(漫画のコマ割りのような感じ)なんですけど、私が大好きな本です。
母が好きな本で、昔から実家にありました。

サンタって、「ふぉーふぉっふぉっふぉっ」っておおらかに笑ったり、一生懸命にプレゼントを配るイメージを持っている人が多いと思いますが、ここに出てくるサンタの人間臭さがたまらなくおかしいんです。

寒いとか、面倒くさいとか、ぶつぶつ文句を言ったり、子供がサンタ宛に用意しておいたジュースを見て、「ちっ、ジュースかよ。ブランデーじゃないなんて気が利かない」みたいなセリフを言ってみたり、配り終わった後、ベッドにもぐりこむ時にすごく幸せそうな顔だったり。

冬の寒い夜に、外に出なければならないなんて、面倒ですよね。暖かいお布団で寝る時が一番の至福の時ですよね。
私達と何も変わらないんです。

絵も字もパソコンの字じゃなくて、手書きの文字で書いてあるから、とっても暖かい感じがします。
セリフも少ないので、自分で頭の中で、サンタの言葉を想像しながら読むんですけど、何回見ても、大人になって見ても、やっぱりこの絵本、大好きです。

今日、弟の奥さんからメールが来ました。
姪の幼稚園にサンタが来たらしく、その話を聞いた甥が言った一言。
「ちがうよー。サンタの中には人間が入ってるんだよー。」

いやいや、サンタはもともと人間ですよ・・・(汗)着ぐるみなんて着ていませんから・・・
こういう子供のためにも、サンタだって、人間なんだ!という事を教えてあげないといけないのかも。
この本、あげようかなぁ・・・( ´∀`)

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2006/10/07

世界の日本人ジョーク集

世界の日本人ジョーク集  早坂隆 / 中央公論新社

この本は、「日本」が他の国からどのように見られているか、が各国のジョークを紹介しながら書かれています。

日本人ジョーク集というわりには、日本だけでなく、各国の国民性も書いてあるので、比較しながら読めるのも面白いです。
例えば・・・1つだけ抜粋しましょうか。

●スープに蠅が入っていたら?
レストランで出てきたスープに蠅が入っていた時の各国の人々の反応。
 ドイツ人-「このスープは熱いので十分に殺菌されている」と冷静に考え、蠅をスプー
        ンで取り出してからスープを飲む。
 フランス人-スプーンで蠅をおしつぶし、出汁をとってからスープを飲む。
 中国人-問題なく蠅を食べる。
 イギリス人-スプーンを置き、皮肉を言ってから店を出ていく。
 ロシア人-酔っ払っていて蠅が入っていることに気が付かない。
 アメリカ人-ボーイを呼び、コックを呼び、支配人を呼び、裁判沙汰となる。
 日本人-周りを見回し、自分だけに蠅が入っているのを確認してから、そっとボーイを
       呼ぶ。

ステレオタイプの国民性では民族は語りきれない!って思うかもしれません。
私もそれはそうだと思います。同じ国民でも人それぞれ。それが当たり前です。
でも、この本はジョーク。
ジョークにされるぐらいの国じゃないと、他の国からの関心も薄いんじゃないかな、と思います。
だから、本が一冊できるぐらいジョークのネタにされるぐらいの日本って、ビジネスにおいても、プライベートにおいても、他の国からの観察も注目度も高い証拠!って思いませんか?だって、実際にジョークに出てこない国の方が多いんですから。
楽観主義すぎかな?

私は、読みながら、「あ~、分かる~」とか「なるほどね~」とか思いながら(こういう部分は、反省点な事が多い・・・)、ププッと笑ってしまう場面が多かったですよ。確かに「へ??」って思うのもありますけど。
しかも、そのジョークが言われるようになった時代背景などの説明も分かりやすくしてあるし、かなりシニカルだけど、ジョークにして笑い飛ばすのは、面白い視点なんじゃないかなぁ~(´-`)

秋の夜長に簡単にすぐ読めてしまいますよ(*^∀^*)/

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2006/08/10

ニホン語日記

ニホン語日記  井上ひさし / 文春文庫

私は中国の会社に勤めていますので、当然、社員は外国人の方が圧倒的に多い、というか、私が外国人な感じです。
対日事業部では、日本語の語彙、文法、日本でのビジネスマナー、日本の文化の授業を毎日、日替わりで行っています。教えているのも日本語1級を取得した中国人社員。
だから、彼ら(先生役の社員)からは頻繁に日本語に関しての質問をされます。
ただ、私は、説明が下手なので、本当に難しいんです(>_<)

母国語って、自然に身について、何となく話しているものですよねぇ。
私は、深く掘り下げて研究している学者ではないし、彼らの疑問に対して、納得させてあげられるような回答がなかなか浮かびません(´ヘ`;)
質問というのが、また答えづらい事が多くて・・・。

例えば、最近あった質問は「形容詞の連用形+ございます」で丁寧語の話(日本語検定試験を目的としているので、こういう質問が多い)。形容詞などの変格活用について、から説明を始めないといけないし、そんなの受験の時に覚えたなぁ~ぐらいの記憶しか残ってない私には、勉強しないと彼らの質問に答えられないんですil|li_| ̄|○il|li

という事が多々あるので、ちょっと日本語について勉強し始めているのです。この本もその流れで、導入としては読みやすいのではないかな、と思って手にとってみました。
読んでみると、やっぱり日本語は奥が深いです。
普段、疑問にも思わずに使っていたり、見たりしている言葉を改めて、どうしてか、と問われると、一緒になって「どうしてだろ」って考えちゃいます。

この本の中で、特に「言われてみれば、そうだなぁ」というのは、数を数える時の基点はどこなのか、という話。
《左から3人目》って言われたら、左の人から1、2、3って数えるけど、電車の駅で《東京駅から2つ目》というと、東京駅を数に入れないですよね。
本の中でも、動くものとそうでないものの違いなのか、とか英語の発想からきているのか、とか理由は結局1つではなかったんですけどね。
その他にも、そういうのがたくさん書かれています。クイズみたいな感覚で読めるので、とっても興味深い内容でした。

アメリカで日本語のクラスのお手伝いをした事がありますが、その時も、困った経験があったのを思い出しました。
その時は、濁点がつく時とつかない時の違いについて。例えば、「しま」。桜島は「さくらじま」、初島は「はつしま」。同じ漢字なのに、どうして「じ」と「し」なんだ!って聞かれて・・・。何て答えたのか、は忘れてしまいました(^^;

日本語は、勉強すればするほど、複雑で難しい言語なんだな、と実感します。
でも、こういう日本を知ろうとして勉強してくれている外国人の疑問に、ちゃんと答えてあげられるようになりたいな、と思う今日この頃です。

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2006/07/05

ブルーもしくはブルー

ブルーもしくはブルー  山本文緒 / 角川文庫

もし、あの時こっちを選んでいたら・・・もし、あの時あっちを選んでいたら・・・
って考えた事はありませんか?
私は、基本的に、終わりがよければOKと考える方だし、その結果になるには何らかの力が働いていると思うので、特に選択したものに後悔はあまりした事がないんですけど、それでもやっぱり、今思うとこっちを選択しなければよかったかな、と思うこともないわけではないんです。
もう済んでしまった事は仕方がないのですが、別の人生になっていたかな、と思うと、そっちの人生を想像してみたりする事もあります。どうなっていたのだろうってね。

この本は、別の場所で、別の人生を歩んでいる同一人物の女性が、ばったり会うところから始まります。
人が何か究極の選択をした時に現れる現象で、1人の人物が2人(1人は本体、1人は影)に分かれてしまう。これをドッペルゲンガーというそうです。平たく言うと、この本はドッペルゲンガーの話。でも、根源にあるのは、「人生について」だと思います(おぉぉ、急にこのブログの中身が壮大なテーマになった・・・)。

自分自身の違う人生を体験できるって、楽しいかも!って最初は思いましたが、読み進んでいくうちに、ちょっと怖くなりました。
影だった方が、本体の生活を体験する事で、どんどん今までの経験やはっきりとした記憶を乗っ取っていき、最終的には、お互いにいなくなればいいのに、と思い始めます。
だって、影の方は、本体がいなくなれば自分が本体として生きられるし、本体は本体で、影となるのが嫌だから、やっぱり自分の生活を返して欲しいし。

隣の芝は青く見える、ではないけれど、自分が体験できない事ってやっぱりうらやましく思うのかな。今の現状が幸せだとしても、この人生じゃなかったら・・・って思うと、ちょっと冒険してみたくなるし。
この本の主人公みたいに、実際に2つの人生を体験できるわけではないんです。
1つしかないからこそ、もっと上に、もっと幸せに、もっともっと、って、欲が出てくるのかもしれませんね。

小説なので、内容も分かりやすいし、本も薄いし、あっという間に読めてしまいます。
だから、最初はかなり軽い気持ちで読み始めたんですけど、考えれば考えるほど、深い話な気がしてなりません。

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2006/06/30

映画化決定だけど・・・

私の大好きな作家、山崎豊子さんの作品で、これまた私が愛してやまない理想の男性、恩地元さんが主人公の本『沈まぬ太陽』が映画化されるみたいです。

沈まぬ太陽(全5巻)  山崎豊子 / 新潮文庫

日本の航空会社の社員の恩地元さんは、将来有望な人でしたが、彼の信念、率直さ、責任感の強さがあだとなり、僻地へ飛ばされ、それでも家族のため、慕ってくる人達のため、遺族のために会社の不条理な問題に一人で立ち向かっていく様子を描いた作品です。

85年の御巣鷹山の飛行機事故が、この本を書くきっかけになったそうです。何年前かな?山崎さんの見事な取材力と文章力で、本当に一気に次、次、って、怒りがこみ上げてくるのを押さえながら、読みました。この小説には、当然、実際に恩地さんのモデルになった社員もいるし、会社の実情も、おそらくほぼノンフィクション。これを書くにあたって、相当の圧力もあっただろうし、取材の苦労も計り知れません。それでも、山崎さんは、作家としての「事実を伝える」という強い信念のもとに、これを書き上げたのだと思います。

だから!
私は、この本だけは、映画化は望んでいませんでした。
これだけの作品を、映画の長くて3時間ぐらいの間に、どうやって表現するのでしょう。
本は全5巻(アフリカ編、御巣鷹山編、会長室編)あるのですが、映画ではとても描ききれる内容ではありません。
実際に映画化されるのは、御巣鷹山編だけという話もありますが、それでも3時間では無理だろうし、まして、アフリカ編、会長室編も端折られるのでは、会社の実態、恩地さんの苦悩は全く伝わらない。意味がないんです。
映画の中で、何に重点を置かれるのか分かりませんが、薄っぺらい内容になってほしくないんです!

ちょっと熱くなりすぎたかな。
でも、映像化するなら、せめてドラマにして欲しかったというのが私の正直な感想です。
大地の子のドラマだって、中国政府の部分などは詳しく描かれていなかったけど、映画化されて、本当に伝えなければならない部分がなくて、単なる感動物語として描かれるより、ずっと良かったですから。

映画の公開は2008年を目指しているそうです。
内容が内容だけに、そして航空会社の不祥事が多かったこの時期に、まだ本当に無事に公開されるのかは分かりませんが、ぜひ、内容は原作に忠実に、事実は事実として伝えてほしい、と思わずにはいられません。
そうでなければ、全く別の話として公開して欲しいです。あ、そうしたら「沈まぬ太陽」の映画化にならないか・・・(^^ゞ

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2006/06/27

世界の日本人女性100人

今日は、ちょっと真面目な話(かな?)。

世界で活躍している日本人女性って聞いて誰を思い浮かべますか?
私は、緒方貞子さんぐらいしか、パッと頭の中に浮かんできませんでした。(よく考えれば、最近では荒川静香も知名度はぐーんと上がっていますよね^^)
日本人で頭に浮かぶのは、イチロー、中田英、北野武、渡辺謙。もしかしたら宮崎駿監督も知られているかもしれませんね。日本人としては浮かんでくるのに、女性に限定するとなかなか出てこないんです。

6.28号のNewsweek(日本版)の特集は、『世界が認めた日本人女性100人』でした。
世界では、まだまだ昔の日本女性のイメージ(記事の中では【か弱い蝶々】と表現されていました)が残る一方で、世界をあっと言わせて、どんどん活躍している日本人がいるのもまた事実。
この100人の中に選ばれた人達のほとんどは、私は恥ずかしながら知りませんでした。
デザイナー、医者、国連職員、音楽家、弁護士、など職業はいろいろです。
職業は違っても、海外で成功する彼女達の共通点は、強い意志、柔軟さ、創造性。面白いぐらいに、皆、これを持ち合わせている人達なんです。

留学中、本当に大変な学部だったので、授業が終わるたびに落ち込み気味の私に、教授から「アメリカ人になる必要は一つもない。日本人として違う文化で過ごしてきたんだから、特有の良さが必ずあるはず。アメリカ人は、どんなに望んでも絶対にそれは手に入れることはできないんだから。それはどんな場合にも、とても強みになる。そこを伸ばせばいいんだ」とコメントがありました。最初から同じ舞台に立たなくてもいいんです。

そこなんですよね。日本人としてできる事、日本人だから考えられるアイデア、発想って必ずあるはずなんです。彼女達は、視野を広くして、これを見つけて、表現する、行動に移す能力に長けているんだと思います(もちろん、それだけでは、世界は認めません)。
だからこそ、同じ日本人女性として、とても誇りに思います。だって、並大抵の努力では成し遂げられない結果ですから。

私は、「輝かしい」人生でなくてもいいんです。ただ、仕事だけではなく、私を必要としてくれる人/場所のために、そして自分のために、「輝いていられる」人生を送りたいな。
彼女達の根底にあるものと、同じかもしれません。輝いていられる場所がたまたま海外だっただけで。
もしかしたら、輝き続けた結果が、輝かしい人生と呼ばれるのにふさわしい人生につながるのかな。

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2006/06/25

球形の荒野

球形の荒野(上・下)  松本清張 / 文春文庫 

最近、よく松本清張の本がドラマ化されています。例えば「砂の器」、「黒皮の手帖」、「けものみち」、「指」・・・。
ドラマ化されたものは、やっぱり代名詞ともなるミステリーが多いですが、実は昭和史とか古代史なんかも書いていて、いろいろな分野に精通している作家です。
私は、普段、あまりミステリーって読まないのですが、松本清張の本だけは、なぜか手に取ってしまうんですよね。
なぜミステリーを読まないかというと、先が気になってしまって、最初と中間を読んで、人物をチェックして、最後を読んでしまうんです。それからゆっくり、「なるほど、なるほど」って詳細を読んでいくんです、私。だから、ミステリーを読む資格がなくて・・・でも、彼の本は、必死でその衝動を抑えて、最初から順番に読みます(当たり前、って言わないでください~^^;)

松本清張の描く人間は、本当に生々しくて、人間の弱い部分も飾らずに描かれています。また、文章でも十分、情景が頭の中に映像として浮かびます。これもまた、松本清張の文章の魅力の中の1つなのは言うまでもありません。

もう1つの魅力としては、緻密に計算されたストーリーです。
ただ、計算されていると言っても、これは、書かれた時代が携帯もFAXもない時代だった、という事を念頭に置いておかなければなりません。そうでないと、現代では「そんなのあり得ない!」って思ってしまって、小説を楽しめなくなりますので^^;
連絡手段がない状況の中でのみ起こり得る、ちょっとしたすれ違いや、感情のすれ違い。こういうのが、また事件を複雑にしていくのですが、とにかく、彼の計算にやられっぱなしになります。

今の時代には、ミステリー作家って結構いますよね。でも、あの時代に、こんなストーリーを考えて書いている人がいた、っていう事実が、信じられません。
時代が変わって、彼の書いたストーリーが時代遅れに感じた(実際に読んでいると、全然時代遅れなんかには感じないんですけど、上にも書いた通り、携帯のない時代なので・・・)としても、古く感じさせないし、どちらかというと、斬新なストーリーだからこそ、いまだに評価が高いのだと思います。まさに、ミステリーの先駆者。

たまには、このような重厚な日本語が使われている文章を読んでみるのも、いいと思いますよ~。小説の面白みが、また違って見えてくる気がします。

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2006/05/26

12番目の天使

12番目の天使  オグ・マンディーノ/求龍堂

数年前に流行っていたこの本。私は、その時に読みましたが、今日、お昼休みに本屋さんに行ったら、「泣ける本特集コーナー」があって、その中にこの本がおいてありました。
久しぶりにもう一度読みたくなったので、手にとって立ち読み。(本屋さん、ごめんなさい!)

大手のコンピュータ会社の社長に40歳前に就任し、人生の成功者として絶好調だった時、主人公は最愛の妻子を交通事故で亡くし、一気に絶望を味わい、人生を見失う、というところから、この物語は始まります。
そして、ティモシーという少年がキーパーソンとなり、物語が展開していきます。

自分らしく、そして良い人生を送るには・・・という普遍のテーマが分かりやすく、情景豊かに描かれています。
ちょっとした哲学の入門書みたいな感じかもしれません。でも、全然堅苦しくないです。
著者は、経営者や成功のための本とか自己啓発本の中では有名な人なので、文章も簡潔で無駄がありません。
途中から先が読めますが、それが分かっていても、電車の中では絶対に読めません(>_<)

勇気とか、達成感とか、友情とか、生きるためのいろんなヒントが盛り込まれていますが、読む人が生きてきた人生によって、きっと共感する所が全然違うだろうし、得るものも違うんだろうなぁ、と思います。
ティモシーが毎日毎日呪文のように唱える2つのフレーズが、周りの人の人生をプラスに変えていく様子に、涙が溢れてきます。読んでいる私達はティモシーの事情もすべて分かっているので余計に、その強さに感銘を受けるのかもしれません。

本が苦手な人でも、単なる小説として、難しく考えず、素直な心で読んでみると、きっと何か思うところが出てくるのではないかな、と思います。

何事もあきらめない。これが大事な事なのかな、と思います。あきらめない、って言うのは簡単だけど、それを遂行するには、強さとか覚悟とかポジティブな考え方とか、いろいろと必要だと思います。
ポジティブな考えは持っているつもりだけど、何に対しても、簡単にあきらめてしまう私には、その気持ちを持ち続ける事が、何より難しい事なんですよね。
一番最初に読んだ時もそう思った事を思い出しました・・・。

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2006/04/14

なぜ女性の名前?

Imgp0476

↑会社で入れたジャスミン茶。茶柱が立ちました!(中国式でも茶柱ですよね?違うかなぁ?)
何か良い事あるかな~(^^)

それは楽しみに待つとして、今週のR25に、こんな記事↓が載っていました。

現在開発中のカプセル型内視鏡[Sayaka]は、従来のファイバースコープ式内視鏡の痛みやつらさを解消し、未だ謎の多い小腸の撮影も可能とあって・・・・・
前バージョンの[NORIKA]は、カメラの設置場所が円筒の突端にあり広角レンズを使用していたため画像に歪みが・・・・・

今は、わざわざ気持ち悪くなる管付きのカメラを飲まなくても(私は飲んだ事はないですが、噂で)、カプセルを飲めば、その中にCCDカメラが内蔵されていて撮影が出来るんですね。
しかも、かなりの精度らしいです。科学の進歩ってすごいですね~。

それはすごい事なんですけど、やっぱり名前が疑問です。
なぜ、CCDカメラ内蔵のカプセルがSayakaとかNORIKAとかネーミングされたのでしょう。

NORIKAは研究室に貼ってあったポスターがコードネーム化して、そのまま製品名となり、Sayakaは研究室の女性研究者の名前が製品名へ。
担当者の話では、2つとも覚えやすくてさわやかな印象の名前で、患者さんの精神的負担が軽くなるようにデザインとネーミングには優しさを、というコンセプトに一致したから、みたいです。

ちなみに、口腔内カメラはMIHARUというらしいです。

でも、考えてみると、先生から「はい。サヤカ(の処方)出しましょうね。」とか「ノリカ飲みましょうか。」とか言われるんですよね。
当然、それらの名前の人達も診察を受けて、もしかしたら自分と同じ名前のカプセルを飲むかもしれないんですよね。
この何とも言えない感じは何でしょう・・・

私がサヤカさんだったり、ノリカさんだったら、ちょっと嫌かも~(ーー;)って思ってしまいました。

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2006/04/12

東京タワー

東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~ リリー・フランキー/扶桑社

先日の2006年本屋大賞に選ばれていましたね。2位に大差をつけての大賞。納得です。
私は、この本を数ヶ月前に読み終えていましたが、今日は、両親の結婚記念日。
ちょうど、2日前に母から、「やっと図書館のリクエストが回ってきて、一気に読み終えた」というメールが送られてきた事もあり、この本の話を思い出してしまいました。

本の中に書かれている場所、状況などに共通点が多く、私は実際に母が入院していた時の事と重なって、涙なくしては読めませんでした。
最初は、通勤電車の中で読んでいましたが、半分過ぎる前に「電車では絶対に読めない(>_<)」と感じて家でじっくり読みました。
本を読んでいて、あそこまで号泣したのは本当に久しぶりです(/_;)

テレビでのHで面白いリリーさんとは違い、普通の母親から生まれた普通の息子の視点で書かれている母と子の絆とリリーさんの成長日記。
そして、何よりも、親子間の愛という普遍的なテーマを綺麗な文章で、分かりやすく、とても読みやすく書いてあります。

母をなくした悲しみを大声で泣き喚くでもなく、本の中で静かに語っています。テレビを見ていて、リリーさんって悲しそうな、寂しそうな目をしている人だな、と思っていましたが、その奥底には思いやりにあふれた心の持ち主なんですね。

生きている間に、育ててくれた人、守ってくれた人に対して、どれだけの事をしてあげられるのだろう、と思うと、誰に対してもやさしくなれる気がします。
人間ですので、毎日、どんな時にでも、そんな風に思えるわけではありませんが、でも、皆が少しずつそういう気持ちになれれば、なんて願ってしまいます。
まずは、自分から・・・ですけどね。

私のように内容に共通点がなくても、誰もが母親から生まれてきて、リリーさんと同じような事に直面します。それが簡潔にストレートに表現されているから、母親の子供に対する大きな愛を想像しやすく、そして共感して引き込まれるのだと思います。

私の勤めている浜松町の会社のビル、特に私のいる部屋からは、東京タワーがほぼ正面に見えます。
ママンキー(リリーさんのオカン)は、この風景が見たい、って言っていたんだなぁ、とライトアップされている東京タワーを見ながら、ふと残業中に思ったりして、今でも切なくなります。

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2006/04/06

ダ・ヴィンチ・コード

ダ・ヴィンチ・コード(上・中・下) ダン・ブラウン/角川文庫

すごい!面白い!
この本が文庫になるのを今か今かと待ちわびていました。ハード本だと通勤の電車の中では重すぎるし、スペースもありませんので。5月に映画が公開される前にどうしても本で読みたかったのです。
ページを次、次とめくりたくなり、途中で本を閉じるのが惜しくて、通勤時間がもっと長ければいいのに!って何度思った事でしょう。
今日は、4月6日、「読む」の日。偶然だけど、ちょうど良いトピックかな。

名画に隠された暗号を解きながら、西洋史への好奇心をものすごく駆り立てられました。
話のテンポも速いし、分かりやすいし、歴史や宗教学が苦手だった私でも、すんなりとその世界へ入り込めます。
大学の時に取った宗教学の授業でこれぐらい面白い内容を教えていてくれれば、私だってもっとがんばれたかな~。

宗教の事に関しては無知でも、本の中でその都度、説明されているので問題なしです。
欧米ではいろいろと物議があるそうですが、キリスト教ではないからこそ、純粋に「そうか、そうなんだ」と読み進められたのかもしれません。

名画だけでなく、ディズニー映画の中にも、暗号や象徴が隠されているとは、本当に驚きでした。フィクションではあるけれども、この本で語られている芸術作品・建物・文書・儀式のすべては事実に基づいていると思うと、震える思いがします。
誰もが知っている名画『最後の晩餐』に隠された本当の意味を知った時は、目からウロコでした。

謎解きのパズルがどんどんカチッとはまっていくと、その瞬間を主人公達と共有している気にならずにはいられません。
読者も一緒にパリの中を駆けずり回ったり、イギリスへ飛んでみたりしながら、息をつく暇もなく、あっと言う間に本の中での終焉を迎えます。

ただ、この知的な冒険を終わらせるには、やっぱりルーブル美術館へ確かめに行かなくてはいけませんね~^m^
きっと、この本の中に出てこない他の作品を見ても、「本当の意味は?」とか「裏にはこういう事が?」とか考えてしまいそうです。

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